贅沢なオンラインツアー

北海道の左上に浮かぶ、天売島。
「海鳥の楽園」と呼ばれ、
希少な鳥たちが訪れ暮らしています。
ウトウが群れをなして帰巣する
幻想的な初夏の光景は有名です。
早春には、
どのような景色があるでしょうか。

天売島に暮らし、自然写真家、
北海道知事認定アウトドアガイドとして
活躍する寺沢孝毅さんが
早春の島を撮影されました。
人と鳥との調和という視点から
天売島を見守り、
写真を使った執筆や出版、
SNSなどを通じた発信を続けています。
寺沢さんのYouTubeチャンネルは、
まさに「天売島オンラインツアー」。
旅行に出かけるのも難しい昨今ですが、
オンラインで
天売島を旅しませんか。

寺沢さんのYouTubeチャンネルはこちら
寺沢さんが運営するネイチャーライブ ガイド等の申込はこちら

先週末、旅をしてきました!
留萌市から車で1時間、
羽幌町から出港する羽幌沿海フェリーの高速船に乗り、
日本海に揺られて1時間。
海鳥の楽園【天売島】です。

すべては、80万羽のウトウに会うため!!!

ウトウ(写真提供:北海道海鳥センター)

ウトウ
ウミスズメ科、体長38センチほど。
全体に黒っぽく、お腹は白、
オレンジのくちばしとその付け根上部にポコンと突き出す突起物が特徴的です。
日中は海で過ごし、日が暮れるとヒナのために陸へ帰ってきます。
子育ては陸で、地面に巣穴をほって行うのです。
その数80万羽。天売島は、世界最大の繁殖地です。

80万羽のウトウが、
人口280人ほどの天売島の夕空を染める光景を見たい。

ポコポコあいている穴は、すべてウトウの巣

ウトウが帰ってくるのは夕暮れ時なので、
それまでゆっくり島観光。

観音岬

歩いて3時間ほどで1周できてしまう島ですが、
見どころいっぱい。
海の青、雲の白、島の緑に感嘆の息が漏れます。

写真向こうに見えるのは焼尻島。
ぺったらこい(北海道方言:平たい)焼尻島にくらべ、
小高い天売島の道はまるで、海に続くよう。

島には学校もあります。
2019年現在、在校生9人の天売高校は定時制で、
日中はひっそりとしています。
踏むたびにギシギシいう廊下、
ダルマストーブを囲んで配置された職員室の机、
「冬になるとしばれて体育館の床が歪んじゃうんだよ~」
「卒業式1番の感動シーンで、
登壇者が歪んだ床につまづいて転んでな~」
というエピソードを聞きながらの校舎見学は、
生徒の賑やかな声まで聞こえてくるようでした。

島の方が岩場に連れてきてくれて、
何が始まるのかと思いきや「薪をひろってきて」。
波で流れついた白っぽい木を拾い集めると、
パチパチと火を起こして、殻付きのウニを中に…
ウニの口から、ふわりと煙が立てば「焚火ウニ」の完成です。

余分な水分が抜けてふわっとふくらむような身、
旨みが凝縮して、やさしい甘みを感じさせます。

「俺たちが最高だと思って普段していることを、
観光に来たお客さんにも体験してほしいんだよ」

島の方のお話も含めて、唯一無二の島時間をいただきました。

あっという間に日暮れ。
旅の目的、ウトウの帰巣とご対面です。

黒い点はみんなウトウ。素人カメラでは限界でした。

ポツポツと海からやってきた黒い点は、
いつの間にかしっかりとした形と質量をもって、
バサバサという羽音と、ヒュンッと風を切る空気とともに
島を覆うようでした。

「この先の道は鳥と衝突しやすいので、身を低くしてください!」

きっと、天売島以外では一生聞かないセリフ。

この感動は、島に来て、目で見て、耳で聞いて、肌で感じないとわからない。
天売島の魅力に浸ったわたしは、
るもい地域人として、少し成長したような、誇らしい気持ちになったのでした。

ウトウの帰巣は6月から7月がピークです!
夏は高速船が30%割引!
今週末7月20日、21日は【ウニまつり】も開催!

天売島のウニを堪能して、
ウトウの帰巣に圧倒されて、
島時間を満喫する休日…
夏の思い出を飾ること間違いなし!
週末は天売島へ!!!

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>>羽幌町観光協会
>>羽幌沿海フェリー